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目の下のクマ、その種類別の対処法について

矢田佳子

目の下にできるクマ。
茶色いクマ、青いクマ、黒っぽいクマなど色も人それぞれです。
子どもの頃からあるもの、その日の体調によってできてしまったもの、年齢とともに濃くなってしまったもの。などなど、一言でクマと言ってもその様態は様々です。

しかし共通して言えるのは目の下にクマがあると、それだけで「疲れて」見えたり、「老けて」見えたりしてしまうということ。
それは男性・女性に関係なく、好ましいことではないですよね。
メイクで一生懸命隠そうとすると、厚塗りになって逆にシワが目立ってしまったり、思うように隠れなかったり、という悩みも付きまといます。

今回はクマの種類別に分けて対処法についてご説明します。

目の下にクマができる理由

下まぶたの皮膚の厚みは、顔の他の部分が1.5〜2mmほどであるのに対して、0.5~0.8mmほどと1/3~1/4くらいしかなく、非常に薄いことがわかります。
さらに下まぶたは皮脂腺が少なく、バリア機能が弱いため、非常にデリケートな部位となっています。
この非常に薄い皮膚であることから、皮下の血管や筋肉の色が透けて見えたり、外的刺激により炎症を起こしやすく、また炎症後の色素沈着が残りやすくなってしまいます。
また眼球を支えている靭帯が年齢とともに緩んでしまうことでその下の脂肪が中から外に圧迫されて、アイバッグというたるみを引き起こし、その下に影を作ってしまうこともクマを引き起こす要因のひとつです。
特に女性は冷え、生理の周期による体調変化などが起こりやすく、また毎日のメイクやメイク落としの刺激といった原因によって、男性に比べてクマができやすいと言えます。

クマにはどのような種類があるのか


目の下のクマはその色・原因によって3つに分けられます。

  • 茶クマ(くすみクマ)
  • 青クマ(滯りクマ)
  • 黒クマ(影クマ)

世間一般的には茶クマ・青クマ・黒クマの3種類と言われていることが多いですが、実際にはそれらの亜種のようなものに当たる、赤黒クマも多く見られるように思います。

茶クマ

茶クマの原因

茶クマの原因は一言で言うと色素沈着です。
目の下に色素沈着が起こる理由は様々あります。
目をこする癖がある。アレルギーやアトピー性皮膚炎などで炎症を繰り返している。アイメイクの際の摩擦による刺激。目薬による刺激。などの様々な刺激が繰り返されることで皮膚が黒ずんでしまいます。
また女性の方はすっぴんになった時、上まぶたにも下まぶたにも黒ずみがある人が多く見られます。
それは、アイメイクをきちんとメイクオフしないことで、皮膚に残留したメイクが酸化するなどして刺激物となったり、逆に、無理にメイクオフしようと強いメイクリムーバーを使い、ゴシゴシと摩擦し目の周りに炎症を起こした結果、炎症後色素沈着になってしまうのです。
またお肌に合っていない化粧品や目薬を使用している人もその刺激でも茶クマを悪化させている可能性があります。

茶クマの対象法

まずは色素沈着を起こす原因を断つこと!

目の周りをこする癖をやめる、メイク落としは優しく行う、かゆみや炎症をおさえる薬を使うなどして、原因を取り去ることが最優先です。

そして色素沈着を起こしてしまっている皮膚は美白をすることで改善します。
しかし、美白剤の中には刺激の強いものがあり、皮膚の状態によってはかえって悪化する場合もありますので、万が一、かゆみやヒリヒリ感がある、炎症を起こしている、極度に乾燥しているなどの場合には、まずは皮膚を落ち着かせることが優先です。
使用するとヒリヒリとしみる化粧品は刺激になる可能性があるので中止し、ワセリンなどの刺激の少ない保湿剤でしっかりと皮膚を保湿し、皮膚状態を改善してから美白効果のある化粧品などを使ってみましょう。
美容クリニックで美白効果のある成分の導入治療を行うのも効果的です。

青クマ

青クマの原因

青クマの原因は、血行不良から来ています。
目の周りが血行不良になると、血流の滞った毛細血管が透けて見えやすくなり、青っぽく見えます。
青クマがある方は、寝不足、冷え、肩こり、首こり、顔のこり、目周りの筋肉疲労などにより血行不良を起こしている方がほとんどです。
生理がある年頃の女性は漢方学的に「瘀血(おけつ)」といって、どんな方でも大なり小なり血が部分的に滯りやすくなります。特に、生理前の浮腫みやすい期間はこの「瘀血」が悪化するため、青クマが悪化して見えることがあります。

青クマの対処法

まずは目の周りの血行を良くすることが大事です。
応急処置としてはホットタオルを目の上に当てたり、目の周りを優しくマッサージする。きちんと湯船に使って、体全体を温めたり、首や肩を動かして中心部の血液の巡りを良くすると末端の目周りの血流も改善する可能性があります。
青クマの一番の大敵は、前かがみの姿勢です。首が前に出るような体勢でスマホやPCを長時間見ている方は、非常に青クマのリスクが上がりますので、姿勢を正して、なるべく前かがみにならないように注意したり、時に首や肩を回すなどのストレッチをすることが有効です。
青クマは病院でで治療する前に、ご自身でこまめにホームケアをすることで改善する可能性が大ですので、ぜひこれらのケアを日々の生活に取り入れてください。

黒クマ

黒クマの原因

上を向いたらクマが消える・・そんなクマは黒クマかもしれません。
黒クマ。その正体はズバリ「影」。
生まれつき目が大きい人で小さい頃からクマがあって悩んでいる。という顔立ちの人もいますし、加齢によって黒クマがひどくなった。というケースもあるでしょう。
加齢により症状が悪化する原因は、頭蓋骨の形が変わったり、目の周りの皮膚などを支えている組織が衰えたりすることがひとつの原因です。また眼球を支える靭帯が緩むと、その下にある脂肪が外側に飛び出し、たるみ(アイバッグ)が出現して、それにより影ができるというケースもあります。

黒クマの対処法

黒クマはセルフケアが難しいクマです。
皮膚の厚みを戻し、失ったハリを取り戻すための機能性化粧品によるケアなどで多少カモフラージュはできますが、根本的な解決にはなりません。
下まぶたのくぼみが深く、それ原因の場合には、ヒアルロン酸等の注入治療でくぼみを無くし影を解消する方法があります。
たるみ(アイバッグ)によるクマの場合は、アグネスという脂肪を破壊する治療がオススメですが、数回治療を要することや、効果が出るのに少し時間がかかるというデメリットもあります。またアグネスによるアイバッグ治療とヒアルロン酸注入とを組み合わせることで、さらに効果を高めることができます。

まとめ

クマの治療はその原因によってアプローチが変わってきますが、最近では茶クマ・青クマ・黒クマがミックスされたような方も見受けられます。
自分のクマがどのタイプなのか、自分のクマのケア方法がわからない、という方も多いはずです。
一度クリニックで相談をしてみるのも一つの手段だと思います。

著者について

矢田佳子

矢田佳子

秋葉原スキンクリニック副院長
東京女子医科大学出身。東京女子医科大学病院、都内や地元静岡の皮膚科勤務を経て、2007年4月より、秋葉原スキンクリニック勤務。
(所属学会)日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会所属
院長堀内より
丁寧なカウンセリングと細やかな治療がモットー。仏のような広い心と忍耐強さ、包容力がすばらしいDr.です。悩める方は矢田Drへ。と患者様だけでなくスタッフからも絶大な信頼を得ています。